Fiera del Tartufo Bianco d'Alba
(写真は白トリュフ市入り口にあったFIAT 500の上に白トリュフのオブジェがのったもの)
今回の旅の一番の目的は、この時期にしか食べられない、ピエモンテの白トリュフ。
そして、毎年10月~11月にかけて行われる白トリュフ市を見に行くことでした。
黒トリュフよりも珍重される白トリュフ。その中でもピエモンテのアルバ近郊で採れる
ものは最高級品とされています。フレッシュなものは秋にしかお目にかかれないため、
いつもは田舎で静かなこの街に、この時期は世界中の美食家が押し寄せるのです。
リストランテでも特別メニューとして、タヤリン(ピエモンテのタリオリーニ、極細の手打ち
パスタ)に白トリュフをたっぷりかけたもの、リゾットに白トリュフをたっぷりかけたもの、
そして最もシンプルな目玉焼きに白トリュフをかけたもの、などが登場します。
目玉焼きとリゾットは体験しました。確かにこの世のものとは思えない美味。
スライスのされかたも分厚くって、日本で食べたものとはやっぱり違います。
さて、白トリュフ市が立つのは期間中の土・日です。
白トリュフ市は屋内会場で、入場料として1ユーロ必要。吸い込まれるように入って
行く人たちに混じってお金を払い、いざ会場の中へ。
入ってすぐの所では、ワインの試飲グラスを販売しています。それを首からかけ、
市場の中にあるワイン売場で試飲させてもらうのです。もちろんそれがなくても
試飲させてくれるブースもありますし、超高級なバローロやバルバレスコに関しては
グラス売りをしている場所もあります。
白トリュフ以外に目につくものと言えば、サラミ。この地方特産の生サラミが芳香を
放っています。牛肉で作られるこれらの生サラミにはバローロなどの赤ワインが
混ぜ込まれて、熟成されたもの。ねっちりしたその旨みは本当に素晴らしい。
その他にもたくさんのチーズも売られており、これら全て試食させてくれます。
生のポルチーニに、乾燥ポルチーニも山のように積まれており、もう本当に食の
宝石箱。目がくるくるまわります。
白トリュフ市が立つまわり、というかアルバの街全体にお祭り屋台がたくさん出ており、
それを見て回る人もたくさん。満員電車状態です。ポルケッタを売るところ、
ポレンタを猛烈な勢いでかき混ぜるおじさん、ファリナータを大釜で焼くおじさん、
トルタを売るおばさん、などなど。時々買い食いしながらのそぞろ歩きは本当に楽しい。
寒かったので、スパイスの入ったホットワインなども幸せな一口です。
色んな香りに人の波、五感をフルに使いまくって、すっかり疲れましたが本当に
幸せなひと時でした。翌日、誰もいなくなったアルバの街を歩くとほっとしたけど、
やっぱり白トリュフ市の立つ日は外せませんね。